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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻11号

1991年11月発行

文献概要

臨床経験

硬膜内髄内外に発生した胸髄血管腫の1例

著者: 戸田克広14 檜垣哲基14 佐々木宏14 馬場逸志2 住田忠幸2 木村浩彰2 林雄三3

所属機関: 1双三中央病院整形外科 2広島市立安佐市民病院整形外科 3広島市立安佐市民病院検査部 4現:尾道総合病院

ページ範囲:P.1321 - P.1324

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 抄録:硬膜内髄内外腫瘍(以下,髄内外腫瘍)の1例を報告する.1978年頃より両下肢にしびれが生じ,1984年当科で脊髄造影を行ったが異常所見はなかった.1989年4月より急速に両下肢の麻痺が進行した.脊髄造影像にて第7胸椎高位で造影剤濃度の低下は認めたがQueckenstedt徴候は陰性,Gd-DTPA MRIにて同部に雪だるま状の陰影を認めた.硬膜切開前に超音波法を行い髄内外腫瘍と判明し,顕微鏡下に髄外部分,髄内部分を全摘し椎弓形成術を行った.組織像では軽度拡張した毛細血管の増生はみられるが,いわゆるstromal cellの増生はなくhemangiomaと診断された.術後知覚障害,歩容が改善された.
 髄内外にわたる腫瘍は稀であり,術前の診断が困難である.我々は髄内外hemangiomaの1例を経験し,その全摘を行ったので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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