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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻12号

1991年12月発行

文献概要

臨床経験

小児肋骨に発生した骨クリプトコッカス症の1例

著者: 内田理1 乙宗隆1

所属機関: 1国立療養所香川小児病院整形外科

ページ範囲:P.1407 - P.1410

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 抄録:健常小児の第8肋骨に発生した限局型骨クリプトコッカス症を経験したので,報告する.症例は10歳,男児.基礎疾患・細胞性免疫能の低下は認められていない.学校で時折鳩と接触していた.誘因なく左上背部の疼痛,腫脹,熱感が出現し,抗生物質投与に反応しなかった。X線・CTにて左第8肋骨に骨融解像,周辺軟部組織の腫脹を認め,骨生検を施行した.培養・病理組織よりcryptococcus neoformansを同定,骨クリプトコッカス症と診断し,病巣郭清術を施行した.術後Fluconazoleと5-FC(Flucytosine)の併用療法を行い,副作用なく,再発も見られず,経過良好である.内臓真菌症の保存的治療法としては,Amphotericin Bと5-FCの併用が一般的であるが,Amphotericin Bの全身投与は副作用が強く,投与中止となる場合が多い.Fluconazoleは長期投与においても安全性が高く有効であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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