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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻2号

1991年02月発行

文献概要

論述

片側性変股症に対する人工股関節手術の成績―両側手術群との比較検討

著者: 松末吉隆1 山室隆夫1 笠井隆一1 清水和也1 奥村秀雄2 上尾豊二3

所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室 2愛媛大学医学部整形外科学教室 3玉造厚生年金病院

ページ範囲:P.121 - P.125

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 抄録:1977年以降行われた全人工股関節置換術の中で,片側性股関節症(CharnleyのカテゴリーA)に対する手術群と両側性股関節症(カテゴリーB)に対する同時期両側手術群とを比較検討した.両群とも手術時年齢65歳以下で,5年以上の経過観察期間の例を用いた.片側群は45例45関節で,手術時平均年齢55.6歳,平均経過観察期間は7.5年で,日整会評価点数は調査時平均87点であった.しかし,そのfailure rateは31%と高率で,7年でのsurvivorshipは70%,10年では50%であった.一方,両側群は27例54関節で,手術時平均年齢54歳,平均経過観察期間は7.8年で,日整会評価点数は調査時89点であった.failure rateは11%と低く,survivorshipは7年で89%,10年では81%であった.X線学的には両群間に差はなく,アンケート調査により活動量の調査で,ステッキの使用や歩行距離に差を認めた.比較的若年(60歳以下)の片側性股関節症に対する全人工股関節手術の適応は慎重であるべきと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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