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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻2号

1991年02月発行

文献概要

シンポジウム 先天性股関節脱臼に対する治療法の限界と展望

総括と今後の展望

著者: 山室隆夫1

所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.133 - P.135

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はじめに
 最近30年間のわが国における先天股脱に関する基礎的および臨床的研究の成果を,私は諸外国のそれとの対比において注意深く見てきたが,その結論として現時点でいえることは,先天股脱に対する予防・検診・治療の全国的な組織化がこれほどバランスよく発達した国はわが国以外にはあまり類をみないのではないかということである.その結果として,わが国における先天股脱の発症率は以前の1/10にも減少し,いわゆる難航例の絶対数も減少してきた.しかし,これで先天股脱のすべての問題が解決したのではなく,これからは数は少ないが,genetic factorsやintra-uterine factorsの影響を強く受けた難治例が残ってくるので,先天股脱に対する戦略を修正しなければならない時期にきていると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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