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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻2号

1991年02月発行

文献概要

シンポジウム 先天性股関節脱臼に対する治療法の限界と展望

Riemenbügel法

著者: 村上宝久1 片田重彦1

所属機関: 1国立小児病院整形外科

ページ範囲:P.136 - P.140

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 抄録:RB法で治療し,15歳以上まで追跡した先天股脱102例127関節について,X線学的成績および臨床成績を調査した.最終成績では,X線学的に解剖学的治癒と考えられるSeverinのIa群は38%であった.臨床成績では65%が優であった.骨頭変形は,5関節(3.4%)に中等度以上の変形を認め,軽度のものを含めると,18関節(12.3%)にみられた.成績を左右する因子としては,判定基準の問題,骨頭変形,臼蓋形成不全を取り上げた.判定基準では,SeverinのIa群のみが解剖学的治癒としてよいと考えられた.骨頭変形と臼蓋形成不全の成績に与える影響を検討したが,臼蓋形成不全は約半数に残存し,またこれによる臨床症状の悪化例が多いため,臼蓋形成不全を幼児期に補正手術しておくことが,先天股脱の治療法の向上に重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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