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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻2号

1991年02月発行

文献概要

シンポジウム 先天性股関節脱臼に対する治療法の限界と展望

ペルテス様変化について

著者: 岩崎勝郎1

所属機関: 1長崎大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.171 - P.179

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 抄録:ペルテス様変化の病態の解明と,管理のあり方を知るために,X線学的分析を行った.214股のペルテス様変化例に対し,変形発生時のX線像を分析し,これらと成長終了時との関係を調べ,更に血管閉塞部位を検討した.また手術が行われた30股の予後調査を行い,本症に対する手術の有用性を調べた.
 ペルテス様変化発生時のX線像は,①外側変形型,②内側変形型,③扁平不整型,④分節型,⑤metaphysis変化型,⑥消失型,⑦出現遅延型の7型に分けられた.そして,成長終了時には,①と②はKalamchi and MacEwenのgroup 1に,⑤はgroup 3に,⑥,⑦はgroup 4に進展している例が多かったが,③と④は多彩な変形のきかたを示した.手術例のX線学的成績を調査した結果,大腿骨側,臼蓋側いずれの操作でも本症の自然経過を変えることはできず,本症の予後は,発症時すでに決っていると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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