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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻2号

1991年02月発行

文献概要

臨床経験

膝蓋骨コンポーネントの著明な摩耗を呈したMiller-Galante型人工膝関節の1例

著者: 武田記和1 浜本肇1 武田信巳1 綾久文1 藤田裕1

所属機関: 1静岡県立総合病院整形外科

ページ範囲:P.189 - P.192

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 抄録:変形性膝関節症に対し,Miller-Galante(M/G)型人工膝関節置換術を施行したところ,術後10ヵ月頃より膝関節の屈伸に際し摩擦音を聴取するようになり,術後2年半で膝蓋骨コンポーネントの著明な摩耗を呈し,再置換術を必要とした症例を経験した.Patellar domeの外化則部が折損して,関節内に脱落しており,露出したメタルプレートに著明な摩耗を認めた.
 M/G型人工膝関節は,発売当初より1988年2月頃までcarbon reinforced polyethylene(Poly-TwoTM)を使用していたが,Poly-Twoの材質上,耐摩耗性に問題があり,白色ポリエチレンに変更されている.また,metal-backed patellar componentはmalalignmentにより偏心性に負荷がかかると,破損あるいは摩耗を来しやすく,細心の注意が必要である.Zimmerは膝蓋骨コンポーネントのデザイン変更後,破損例はないとしているが,旧タイプ使用例については注意深いfollow-upを要する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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