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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻3号

1991年03月発行

文献概要

論述

足関節外側靱帯付着部裂離骨折―陳旧例に対する手術成績の検討

著者: 平岡正毅1 安田和則1 青木喜満1 門司順一2

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2国立療養所西札幌病院整形外科

ページ範囲:P.239 - P.246

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 抄録:陳旧性足関節外側靱帯付着部裂離骨折に対する手術的治療の成績について検討を行った.症例は男性9例女性11例であり,これらを主観的症状として足関節の不安定感を主訴とする群(9例)と足関節痛を主訴とする群(11例)に分け,比較検討を行った.裂離骨片が大きい場合にはZuggurtung法にて,骨片が小さい場合にはpull-out法により整復固定を行った.術後の足関節痛・可動域制限.不安定感などの主観的評価およびストレスX線写真での不安定性の定量による客観的評価では,不安定性群で全身弛緩性を有する1例のみが不可であった.陳旧例では診断上,骨片と過剰骨との鑑別が問題となる.治療上の問題として,陳旧例では靱帯部分が短縮し裂離骨片を母床に整復不能である症例があり,このような症例をどう治療するかが今後の問題となる.全身弛緩性を有する症例では,裂離骨片の整復固定だけでは満足な結果が得られず,靱帯再建術を考慮する必要があると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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