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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻4号

1991年04月発行

文献概要

特集 主題I:Spinal Dysraphism/主題II:Pedicular Screwing(第19回日本脊椎外科学会より) 主題I:Spinal Dysraphism

diastematomyeliaの病態ならびに治療について

著者: 榊原健彦1 牧野光倫1

所属機関: 1名古屋第一赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.377 - P.385

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 抄録:diastematomyelia 8症例の臨床像をもとに,病態,診断ならびに治療について記述した.本症にみられる脊髄奇形には,種々のvariationが存在し,脊髄の解剖学的機能面より,diplomyeliaとは明確に区別する必要がある.診断法として特徴的臨床所見に加え,画像診断としてmyelography,CT-M,MRIなどが有用であった.麻痺発症のメカニズムとして,septumによる脊髄へのtethering effectのほか,occult spinal dysraphismに基づく脊髄合併奇形の関与が推察される.いったん,脊髄麻痺が発症した場合,不可逆性病変に陥る可能性が大であり,進行性の麻痺を呈する症例では病態を見極めた上で,早期手術を行う必要がある.本症には,先天性脊柱変形の合併が高頻度に認められるが,安易に矯正手術を行うことは危険であり,術後麻痺の予防のためにも矯正術を行う前にseptumの切除を行うべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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