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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻4号

1991年04月発行

文献概要

特集 主題I:Spinal Dysraphism/主題II:Pedicular Screwing(第19回日本脊椎外科学会より) 主題II:Pedicular Screwing

腰椎辷り症に対するpedicle screw fixation法の問題点

著者: 本間玄規1 室田景久1 司馬立1 近藤秀丸1 伊藤博志1 漆原信夫1 舟崎裕記1 神人護1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.427 - P.434

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 抄録:pedicle screw fixation法(PSF法)を施行した腰椎辷り症34例の手術成績を調査し,本法の問題点とその対策について考察を加えた.本法に後側方固定術(PLF)と椎体間固定術(IF)を併用した群では,辷りが矯正され,さらに局所後彎が前彎位へと改善され,全例に骨癒合が得られた.また,PLFに加えて棘間固定術(ISF)を行った群では,辷りの矯正には軽度のもどりを認めたが,生理的前彎位は保持されていた.一方,PLF単独群では,術後,高率に矯正の戻りと偽関節の発生を認めた.instrument failureの発生には,骨粗霧症,後側方のみの固定術,screw and rod system使用など種々の因子が関与していたが,全例に共通して,骨粗鬆症の合併が認められた.以上の結果から,本法を腰椎辷り症に応用する場合,生理的前彎を保持するためには,PLFにIFもしくはISFの併用が望ましく,特に骨粗鬆症を有する症例に対しては,手術適応を含めて慎重な検討が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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