特集 主題I:Spinal Dysraphism/主題II:Pedicular Screwing(第19回日本脊椎外科学会より)
主題II:Pedicular Screwing
pedicle screw fixation法における力学的固定性に関する研究
著者:
山縣正庸1
北原宏1
南昌平1
高橋和久1
礒辺啓二郎1
高相晶士1
太田秀章1
守屋秀繁1
玉木保2
所属機関:
1千葉大学医学部整形外科
2日本工業大学工学部機械工学科
ページ範囲:P.445 - P.450
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抄録:Dick internal spinal fixator,Steffee plate,Luque ISF法,modified Zielke法,我々が開発中であるplate-screw法の固定性について力学的強度の比較検討を行った.screw自身の疲労試験で最大の疲労強度を有したのはSchanz screwであるが,それでも生体内での負荷が続く限り折損する可能性が示唆された.システムの強度から,Dick ISF,Steffee plateは,rigidで脱臼骨折等,整復を要するものに良い適応がある.一方,他のいわばsemirigidなtypeは腰椎変性疾患などでin-situ fusionで済むものに良い適応がある.screwの引抜き強度は椎体骨密度と正の相関を示し,osteoporoticな椎骨では骨とscrew間の固定性が著しく低下してしまう.osteoporosisの合併例ではinstrumentationに際して,固定椎体の形状と共に骨密度をも評価することが重要であり,術後外固定を併用するなどの配慮が必要と考えられた.