icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻4号

1991年04月発行

文献概要

特集 主題I:Spinal Dysraphism/主題II:Pedicular Screwing(第19回日本脊椎外科学会より) 主題II:Pedicular Screwing

pedicle screwの固定力に関する実験的研究―骨粗鬆症との関係について

著者: 曽雌茂1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学整形外科

ページ範囲:P.451 - P.457

文献購入ページに移動
 抄録:椎体の骨粗霧化の程度とscrewの固定力との関係を調べるために,腰椎部の摘出標本を用いてscrewの引き抜き試験を行った.骨粗鬆化の程度は慈大式分類,骨塩量,MD法にて評価した.screwの引き抜き強度は,7.0mmのscrewを使用した場合,慈大式分類別にみてみると,正常群では平均1056.4Nであったのに対し,1度群では平均495.6N,2度群では平均269.5Nであり,正常群の約1/2,および1/4に低下していた.また,骨塩量,MD法の各パラメーターとの間にも相関が認められた.従って,術前にこれらの方法を用いて骨粗鬆化の程度を判定することが,screwの固定力を予測するうえで重要と考えられた.一方,骨粗鬆化を有する椎体にbone cementを使用した場合,その引き抜き強度は,bone cementを使用しない場合の約2倍の値を示したことから,骨粗鬆化の高度な症例では,bone cementを使用することも有用と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら