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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻5号

1991年05月発行

文献概要

論述

潜在性二分脊椎に合併する無症候性の低位脊髄円錐に対する手術時期について

著者: 大塚訓喜1 和田光司1 木下久敏1 高橋紳一1 三沢弘道1 中小路拓1

所属機関: 1信州大学医学部整形外科

ページ範囲:P.595 - P.603

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 抄録:本論文は無症候性の低位脊髄円錐に対する手術は早期にすべきかを明らかにすることを目的としている.神経症状を有したために手術を行った低位脊髄円錐は35例,神経学的には無症状であったもの12例を対象とした,乳幼児期に手術を行った場合に,growth spurtがその成績にどのような影響を及ぼすかを明らかにするため,手術時年齢が13歳以下の群A(13例),初診時無症候性であった群B(12例),成人発症して手術をした群C(11例)の3群について比較検討した.A群4例に再手術がなされ,B群(平均経過観察期間9.5年)の11例は未だに無症状であり,C群の10例は発症してから手術に至った期間が短かったため,良好な手術成績であった.このことから,低位脊髄円錐に対する外科的治療は,神経症状が発生してからの手術で十分対応できること,また成人しても発症しないものが少なくないことから,無症候性である限りは経過観察に留めるべきという結論が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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