icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻5号

1991年05月発行

文献概要

シンポジウム 先天性股関節脱臼に対する牽引療法―その方法と後療法を具体的に

当科における先天股脱に対するoverhead traction法の経験

著者: 喜久生明男1 松永隆信1 児玉直樹1 日下部良邦1 佐藤真司1 宗宮優1

所属機関: 1岐阜大学医学部整形外科

ページ範囲:P.627 - P.631

文献購入ページに移動
 抄録:昭和49年以来,先天性股関節脱臼初期治療例308関節のうちoverhead traction法(OHT法)を施行したのは69関節(22.4%)であった.このうちOHT法で整復されたものは46関節(66.6%),OHT法で整復されず徒手整復を行ったもの13関節(18.8%),観血整復を行ったもの11関節(15.9%)であった.69関節のうちRiemenbugel法(RB法)で整復されずOHT法を行ったものは15関節で,他の54関節はすべて幼児期治療開始例であった.OHT法で整復された46関節のうち補正手術が13関節(28.3%)に施行された.他の整復法の補正手術はRB後4関節(1.9%),徒手整復後5関節(20%),観血整復後9関節(64.3%)であった.OHT石田改良法による整復率は,それ以前と比較し44%から80%と向上していた.本法は保存的整復術の一方法として有用と考えているが,難点は入院期間が平均37日と長いことであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら