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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻5号

1991年05月発行

文献概要

シンポジウム 先天性股関節脱臼に対する牽引療法―その方法と後療法を具体的に

先天股脱に対する牽引療法の治療成績

著者: 町井義和1 島津晃1 北野利夫1 南幸作1 廣橋賢次2

所属機関: 1大阪市立大学医学部整形外科 2鹿屋体育大学

ページ範囲:P.633 - P.640

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 抄録:1971年より1990年までの間に当科において約4週間の牽引後,全麻下に徒手整復術を行った153例,173関節を対象とした.141関節(81.5%)は本法により整復された.整復された症例のうち追跡調査時6歳以上に達した84関節において,ペルテス病様変化はgrade IIIが1関節,grade II bが1関節,grade II aが3関節,grade Iが13関節の計18関節を認めた.Salter手術を中心とした追加手術を行ったものは23関節(26.2%)であった.関節造影像がtype Aの症例には追加手術が行われず,type Bの3関節,type Cの20関節に追加手術が行われ,とくにsettling phenomenon陰性のtype C 7関節のうち6関節に追加手術が行われた.追加手術を行わなかったが,臼蓋形成不全を遺残した症例の5~6歳代でのCE角は10°以下,lateral displacementは30%以上のものが多かった.今後このような症例に対して躊躇せず追加手術を行うべきと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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