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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻5号

1991年05月発行

文献概要

臨床経験

腸骨包虫症の1例

著者: 佐藤淳1 原田吉雄1 竹光義治1 石川裕司2

所属機関: 1旭川医科大学整形外科 2旭川医科大学第3内科

ページ範囲:P.667 - P.669

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 抄録:包虫症(echinococcosis)は単包条虫あるいは多包条虫の幼虫がヒトに寄生することにより発症する寄生虫疾患である.本邦では多包条虫による多包虫症が主で,特に北海道に多い.主な寄生部位は肝で,骨に寄生することは極めて稀である.本邦で過去に報告された骨包虫症例は,我々が渉猟し得た範囲では3例にすぎず,いずれも脊椎に発生した症例で,すべて肝包虫症の既往を持っていた.我々は,肝包虫症の症状は全く無く,腸骨包虫症による右殿部痛を初発症状とした稀な1例を経験した.腸骨病巣を掻爬するも再発し,再々手術にて腸骨移植と仙腸関節固定術を行い,鞭虫駆虫薬Albendazoleとの併用で経過良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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