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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻6号

1991年06月発行

文献概要

論述

キアリ骨盤骨切り術後の臼蓋remodeling

著者: 山田治基1 坂巻豊教1 泉田良一1 柳本繁1 福秀二郎1 石橋昌則1 吉田宏1 矢部裕1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部整形外科

ページ範囲:P.691 - P.699

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 抄録:キアリ骨盤骨切り術における術後の臼蓋remodelingが術後臨床成績にいかに関係しているか,骨切りの諸因子がremodelingにどのように影響しているかを調べる目的で,二次性変股症に対して本法を施行した47関節について臨床成績とX線写真上の変化を調査した.remodelingを新臼蓋と骨頭の曲率の一致度,新臼蓋縁の骨硬化および関節裂隙の狭小化の観点より3段階に評価した.remodeling評価が良い群は術後臨床成績も良いという相関が認められたが,この相関は前,初期変股症群よりも進行期変股症群で明瞭であった.remodeling評価と術前の病期,年齢,骨片移動度および術後Acetabular Head lndex(AHI)の間には相関が認められたが,術前後Sharp角,術前AHI,骨切り高位,骨切り角,骨頭形態および遊離骨移植の有無とremodelingの間には相関は認められなかった.臨床成績の改善は,初期のみならず進行期変股症でも明らかであり,本法は適応の広い手術法と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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