icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻7号

1991年07月発行

文献概要

論述

寛骨臼回転骨切り術と杉岡式外反骨切り術の併用,および臼蓋被覆改善の三次元評価について

著者: 小西伸夫1 浜田敏彰2 長谷川幸治2 元田英一2 佐藤士郎2 三浦隆行2 岩田久2

所属機関: 1愛知県済生会病院整形外科 2名古屋大学整形外科

ページ範囲:P.792 - P.798

文献購入ページに移動
 抄録:二次性変形性股関節症のうち骨頭変形の著しい症例に,寛骨臼回転骨切り術(RAO)と杉岡式外反骨切り術の併用により,臼蓋被覆のみでなく関節適合性の改善をも図った.RAO単独施行例42関節と杉岡式外反骨切り術併用例12関節について臨床成績,および股関節単純正面像からコンピューター計算にて求めた三次元被覆面積を評価した.手術侵襲は外反骨切り併用群でも少なく,出血量は単独施行群と有意差がなかった.術前の日整会評価点数は単独施行群が70点,外反併用群が68点であったが術後はそれぞれ93点と87点に改善し,改善点差は有意差がなかった.屈曲可動域は術前に比べ各群で14°と17°減少した.術後の三次元被覆が正常群に比べて不足している症例は全症例の26%であった.ただし術後の被覆の過不足と可動域の低下には有意な相関がなかった.杉岡式外反骨切り術の併用は侵襲が小さく,RAOの適応範囲を広げる上で有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら