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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻7号

1991年07月発行

文献概要

論述

脊椎分離辷り症に対するAO-screw & wiringを併用した前方固定術とその成績

著者: 小柳貴裕1 平林洌1 里見和彦1 植野満1 朝妻孝仁1 戸山芳昭1 藤村祥一1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.813 - P.821

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 抄録:従来,腰椎分離辷り症に対する前方固定術(ASF)の成績は,少なからぬ偽関節の発生により,最善の手術法とは言えなかった.最近,ASFに加えAO-screw & wiring法(SW法)を前方,または前後一期的に加えることにより成績が向上しているので報告する.L5脊椎分離辷り症34例,L4脊椎分離辷り症の計43例を対象に,SW法の種類により3群に分け,術前・術後の辷り率,椎間高の推移を検討した.また川井の剛体バネモデルによるsimulationを試みた.その結果,前方のみのSW法や,後方に皮質骨用螺子を使用したSW法では経過とともに整復された辷りの戻りが認められたが,後方に太い(海綿骨用等)螺子を使用したSW法では整復位のままでの骨癒合が確認できた.SimulationにおいてもSW法により荷重の均等化が得られる結果となった.したがってSW法は,脊椎分離辷り症に対するASFにおける偽関節の予防,早期離床,整復位保持に有用な内副子固定法であるといえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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