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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻7号

1991年07月発行

文献概要

臨床経験

痛風により有痛化した分裂膝蓋骨の1例

著者: 戸田克広1 坂上正樹1 日下治1 市川誠1 藤本英作1

所属機関: 1厚生連尾道総合病院整形外科

ページ範囲:P.857 - P.860

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 抄録:痛風により有痛化した分裂膝蓋骨の1例を経験した.33歳男性でSaupe分類III型の分裂膝蓋骨であるが11年前より数回痛風発作を起こし9年前より高尿酸血症を放置しており外傷,スポーツとは関係ない.分裂骨片を摘出し外側広筋を膝蓋骨に再縫合した,分裂部には異常可動性が認められ同部には尿酸結晶が沈着していた.尿酸結晶により分裂部の線維性結合組織および隣接する骨組織が破壊され,分裂部に異常可動性が生じたため無痛性分裂膝蓋骨が有痛化したものと推察された。20代後半以降の有痛性分裂膝蓋骨では痛風が疼痛の発生に関与していることがあるので注意が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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