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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻8号

1991年08月発行

文献概要

論述

悪性骨腫瘍の治療難航例の検討―再発と合併症について

著者: 大幸俊三1 平良勝成1 吉田行弘1 武郁1 川野壽1 鳥山貞宜1

所属機関: 1日大駿河台病院整形外科

ページ範囲:P.925 - P.931

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 抄録:悪性骨腫瘍の治療成績は改善されてきているが,手術や組織診断の困難な症例に再発がみられており,また,種々の合併症も増加している.1966年から1987年の期間に当教室で手術が施行された悪性骨腫瘍98例のうち,再発や合併症のみられた21例(3例は再発と合併症例)ついて検討した.手術再発例は骨悪性線維性組織球腫,骨肉腫,軟骨肉腫,脊索腫などの18例で,また,重大な合併症を伴った症例は6例である.再発の原因としては,術前に良性とされたものやsurgical marginの決定に問題のみられたものなどであった.合併症は,動脈と神経損傷は手技上のもので,動脈血栓は動脈にテープを掛けたためであり,神経麻痺は軟部組織の欠如から神経を圧迫したものである.
 前術の画像,組織診断をよく検討し,低悪性の骨腫瘍であっても,十分なsurgical marginを得なければならない.また,動脈を剥離した場合は血栓症の発生を念頭におく必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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