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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻8号

1991年08月発行

文献概要

臨床経験

筋肉損傷に対する超音波診断法

著者: 池野晋1

所属機関: 1池野病院整形外科

ページ範囲:P.985 - P.991

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 抄録:筋肉損傷症例に超音波検査を行い,所見の得られた16症例17筋肉について検討した.その結果,筋肉損傷を筋肉の①完全断裂,②部分断裂(横断裂,縦断裂,混合型),③腫脹,④筋間損傷の各形態に分類した.断裂や腫脹の大部分は,多頭筋を構成する筋肉のうち,多関節筋に生じていた.筋肉内の断裂部位はその単関節筋側に偏在していた.いわゆる「肉ばなれ」例には,筋の部分断裂と腫脹が多くみられた.部分断裂は筋の長軸方向に生じる縦断裂が多く,これがスポーツ選手で問題となる「肉ばなれ」と思われた.部分断裂は,筋肉に急激な収縮や強力な伸展力が加わった時に筋線維間の収縮距離や収縮速度の差により協同運動が乱れて生じるものと思われた.
 打撲例では,筋間損傷を含むすべての損傷形態がみられ,損傷部位,損傷筋肉にも一定の傾向は認められなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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