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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科26巻8号

1991年08月発行

臨床経験

上腕骨顆上突起の2例

著者: 中島三郎1 沼田亨1 山内達朗1 絹原寛士1

所属機関: 1水俣市立総合医療センター整形外科

ページ範囲:P.1003 - P.1006

文献概要

 抄録:上腕骨顆上突起は上腕骨内上顆の約5cm近位にみられる骨性突起で,正常の変異と考えられている.日本人には極めて稀とされており,本邦における臨床例の報告は,調査し得た範囲では13例のみであり,そのうち症状を呈して発見されたものは4例にすぎない.我々は上腕骨顆上突起の2例を経験し,うち疼痛の強い1例に対し,手術的切除を行い,良好な結果を得た.手術時の所見では,正中神経は左側ではStruthers靱帯の下を,右側では靱帯の上を通っていたが,両側ともStruthers靱帯および円回内筋の過剰頭により,極めて圧迫を受け易い状況にあることが観察された.症状を有する顆上突起に対しては,手術的切除が有効である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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