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臨床経験
関節唇が骨頭―臼蓋間に介在していた変形性股関節症の3症例
著者: 山崎謙1 黒木良克1 斉藤進1 扇谷浩文1 小原周1 林淳慈1
所属機関: 1昭和大学藤が丘病院整形外科教室
ページ範囲:P.1099 - P.1103
文献購入ページに移動新生児,乳児の股関節において骨性部分に比較して軟骨成分が多く骨頭に対する骨性臼蓋の幅は非常に小さい.従って歩行を始める前段階と,歩行を始めて十分な骨性臼蓋が発育する成長段階ではlimbusは臼蓋の深さを増し求心性を保つため,正常の股関節の発育には必要不可欠であろうと,筆者らは考えている.
しかし,成長終了時に関節唇が骨頭-臼蓋に介在する場合,股関節痛の原因となり,また相対する骨頭側の軟骨を損傷する可能性があるため,術前に関節造影,関節鏡を行いlimbusの状態を検索する必要がある.また骨頭-臼蓋に介在するlimbusが股関節に対し悪影響を及ぼす場合,摘出したほうがよいと思われた.
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