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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻1号

1992年01月発行

文献概要

論述

逆行性島状皮弁による手部の再建

著者: 矢島弘嗣1 玉井進1 小野浩史1 稲田有史1 川西弘一1 福居顕宏2

所属機関: 1奈良県立医科大学整形外科 2大三輪病院整形外科

ページ範囲:P.3 - P.9

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 抄録:手の軟部組織欠損に対して,種々の皮弁による再建が報告されているが,最近逆行性島状皮弁による方法が注目されている.なかでも,前腕皮弁,後骨間皮弁,指動脈皮弁,背側中手動脈皮弁が一般的で,われわれも31例に対して施行し,良好な結果を得た.前腕皮弁は手技的に容易で,大きな皮弁がデザインでき,かつ神経,骨,腱などの組織を含めることにより,種々の欠損に対して対処できる.後骨間皮弁は主要動脈を犠牲にすることがなく,幅4cm程度なら一次縫縮が可能で,挙上に少し技術的に困難な面があるが,母指内転拘縮の治療には推奨できる方法である.指動脈皮弁はドナー側に知覚障害を残す症例があるものの,神経の処置等により回避することができ,指先部損傷の再建方法としては非常に有用な方法である.背側中手動脈皮弁は指背側の皮膚欠損に対して適応がある.これら逆行性皮弁を用いることにより種々の手指軟部組織欠損を再建し得た.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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