icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻1号

1992年01月発行

文献概要

論述

腰椎椎間板ヘルニアにおける患肢低温域と臨床所見―サーモグラフィーによる検討

著者: 高橋弦1 高橋和久1 山縣正庸1 村上正純1 大竹良治1 豊根知明1 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.33 - P.39

文献購入ページに移動
 抄録:片側下肢症状を有する腰椎椎間板ヘルニア症例にサーモグラフィーを施行し,低温域と臨床所見との関係について検討した.対象はMRIまたはCTにより確定診断がなされた64例で平均年齢は31歳である,障害高位はL3/4 1例,L4/5 32例,L5/S 23例,L4/5,L5/S 2椎間8例である.検討した臨床所見は検査当日の痛み,圧痛,筋力低下,知覚障害およびJOAスコアである.
 低温域の出現率は大腿領域では低く,下腿領域,足背では高かった.L4/5 1椎間とL5/S 1椎間の症例の比較では低温域の分布に差は認められなかった.低温域と各臨床所見の一致率は,痛み59.2%,圧痛59.4%,筋力低下68.8%。知覚障害60.4%であり,筋力低下との一致率が高かった.患側の体表面全体の温度低下の程度とJOAスコアとには相関関係が認められ,温度低下の程度は腰椎椎間板ヘルニアの重症度の指標になると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら