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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻1号

1992年01月発行

文献概要

論述

大転子高位扁平股に対する頸部延長大転子下降術の成績

著者: 野口康男1 大石年秀1 三浦裕正1 杉岡洋一1 松元信輔2 藤井敏男3

所属機関: 1九州大学医学部整形外科 2国立療養所福岡東病院整形外科 3福岡市立こども病院整形外科

ページ範囲:P.41 - P.47

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 抄録:先天性股関節脱臼治療後の大転子高位扁平股に対する頸部延長大転子下降術の13例14関節の術後平均9年の成績を検討した.トレンデレンブルグ徴候は術前は全例陽性であったが,術後は4関節のみに残存していた.跛行も13例中7例では消失していた.トレンデレンブルグ徴候の残存の原因は,術前から高度な臼蓋形成不全や亜脱臼を呈した関節における亜脱臼の増強,骨切り時に強い内反が加わることによる相対的な大転子下降の不足などであり,亜脱臼の増強した関節では術後に疼痛を残していた.従って高度な臼蓋形成不全や亜脱臼は本術式の禁忌である.本術式は的確に行われれば脚長の延長効果も有し,大転子下降術単独以上に跛行の軽減に有効な方法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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