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臨床経験
文献概要
抄録:稀な肩関節直立脱臼luxatio erecta3例の報告.症例は55歳・73歳・21歳の男性.受傷機転はすべて上肢への過外転外力と思われ,初診時上肢は挙上位に固定され,腋窩部には上腕骨骨頭を触知した.上肢を長軸方向に牽引整復後Désault固定施行,2例に肩腱板損傷を認め,うち1例にMcLaughlin法を施行した.全肩関節脱臼の約0.5%に過ぎない直立脱臼は前方脱臼のsubglenoid typeとは発生機序がやや異なり,徒手整復は容易だが合併症として大結節骨折や腋窩神経損傷の頻度は高く,また肩腱板損傷や腋窩動脈損傷等に対する注意も必要である.
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