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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻1号

1992年01月発行

文献概要

臨床経験

股関節症の成績不良例の検討

著者: 長鶴義隆1 帖佐悦男1 森田信二1 柏木輝行1 園田典生1 田島直也1

所属機関: 1宮崎医科大学整形外科

ページ範囲:P.87 - P.91

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 抄録:術後1年以上経過観察した股関節症306例370関節のうち,当科あるいは他の施設で行われた初回手術の経過不良例20例20関節(5.4%)の原因と対策を解明し,今後の治療成績の向上に寄与することを目的とした,成績不良の原因を検討すると,内反,外反骨切り術の適応の誤りと臼蓋形成術の手技に関与した症例が14例(70%)と早も多く,後療法中に問題を生じたものは5例,その他,原因不明の感染例が1例となる.以上の手術時年齢は平均38.7歳で,これより8.9年後に成績不良の原因を踏まえて追加手術が15例に余儀なく実施され,術後平均3年の評価では,全例が良好な成績が得られた.とりわけ,内反骨切り術の適応は,外転位での関節適合性が良好で,∠CEが10°,AHIは60%程度以上の症例である.一方,臼蓋形成術には原臼蓋と連続した適合性の良好な荷重面を形成する手技上の問題の他に,術後∠CEが20°,AHIは80%以上あることが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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