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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻10号

1992年10月発行

文献概要

論述

慢性関節リウマチにおけるD-penicillamine長期投与例の検討―とくに効果減弱例について

著者: 浜田佳哲1 四宮文男1 岡田正彦1 神沢賢1 大石達生1 荒木誠1

所属機関: 1徳島健生病院整形リウマチセンター

ページ範囲:P.1131 - P.1136

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 抄録:抗リウマチ剤であるD-penicillamine(DP)の長期的有用性について,とくに効果減弱例との関連で検討した.我々はDPを金剤などが無効例への第2選択として1日100mg程度の低量長期投与法で使用している.無効あるいは副作用中止例を除き1年~10年9ヵ月,平均3年8ヵ月間投与しえたRA 110例を対象にLansbury活動指数,lg値,血清補体価,RFの経年的変化を調査した.Lansbury指数は投与前平均68.6%から,投与後1年で29.6%,2年で32.2%,3年で33.6%へと改善を示し,lg値の低下も有意であった.炎症が再燃しBucillamineなどへ移行した効果減弱例は,投与後2年と6年に多く計44例にみられ,これらは炎症再燃に先行してlg値が高値を示していた.DPの効果が持続した例は5年で75%,10年で50%であった.DPの長期的有用性は高いが,効果減弱例の存在は明らかであり留意が必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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