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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻10号

1992年10月発行

文献概要

臨床経験

骨肉腫に対する術中照射を利用した患肢温存手術の工夫

著者: 平野徹1 岩崎勝郎1 神代敏之1 林靖之2

所属機関: 1長崎大学医学部整形外科 2長崎大学医学部放射線科

ページ範囲:P.1177 - P.1182

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 抄録:大腿骨遠位部および脛骨近位部の骨肉腫6例に対して,術中照射を利用した患肢温存手術を行い,その術後成績を臨床的に検討した.手術は次のような手順で行った.①病巣を周囲軟部組織からcurativeないしwide marginで切離する。②骨幹部で骨切りを行い,病巣を持ち上げ照射野を設定後,60~85Gyの術中照射を施行する.③その後,照射野内の軟部組織や脆い腫瘍組織は,関節包と靱帯以外,可及的に切除する.④骨切り部を内固定し,骨掻爬部には骨移植を追加する.術後観察期間は平均1年4ヵ月で,術後合併症として創部の表層感染が1例に,創癒合遅延が2例に起きたがいずれも治癒した.局所再発は認めていない.温存患肢機能は優,良,可が1例,3例,2例であった.脛骨近位部例は優と良であり,本手術法はこの部の骨肉腫に対して特に良い適応と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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