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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻10号

1992年10月発行

文献概要

臨床経験

low grade central osteosarcomaの2例

著者: 石田博英1 松野丈夫1 金田清志1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.1195 - P.1199

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 抄録:low grade central osteosarcoma(以下LGCOS)は1977年にUnniらにより報告された臨床的予後の良好な骨肉腫であるとされているが,本邦での報告例は極めて少ない.我々は,このLGCOSの2例を経験したので,若干の考察を加え報告する.〈症例1〉40歳,女性.右膝部痛を主訴として当科入院.諸検査の結果より骨肉腫と判断し右大腿切断術を施行.切断標本組織所見からLGCOSと診断した、術後.12年9ヵ月を経過し,再発・転移を認めていない.〈症例2〉19歳,女性.左上腕部痛を主訴として初診.左上腕骨近位骨幹端部に異常陰影を認め入院.諸検査の結果LGCOSと診断し広範囲切除術を施行した.術後5年1ヵ月経過の現在,再発・転移を認めていない.我々はLGCOSの組織学的診断基準として腫瘍内のごく一部にでもhigh gradeの部分が見られた場合には,この腫瘍の範躊に含めてはならないと考えている.本腫瘍の治療法は広範囲切除術であり,化学療法の必要性は少ないと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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