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雑誌目次

雑誌文献

臨床整形外科27巻11号

1992年11月発行

雑誌目次

視座

奥行きと間口

著者: 平澤精一

ページ範囲:P.1215 - P.1215

 昔から土地の広さを表現するのに,奥行きと間口という言葉が一般に用いられている.この奥行きとは辞典によると,地面または家屋などの表から奥までの距離とあり,間口とは正面の幅とされていることはよく知られている.従って奥行きと間口が大きいことはその敷地または家屋が大きいことになる.しかし,この内の一方が大きく,一方が小さい,またはその逆でも,敷地,家屋としての面積は同じでも全く使いものにならなく,利用価値もない.
 しかし最近ではこの奥行きと間口の小さい土地でも,地下を堀り下げ,地上に高い建物を作る技術が可能となっているが…….

論述

脊椎骨粗鬆症による圧迫骨折に伴った脊髄麻痺症例の検討

著者: 武本俊彦 ,   河端正也 ,   三上凱久 ,   立花新太郎 ,   桃井康晴 ,   森俊仁 ,   海老原克彦 ,   小沢弘 ,   宮沢知修 ,   中道健一

ページ範囲:P.1216 - P.1222

 抄録:骨粗霧症による圧迫骨折に伴った遅発性脊髄麻痺の発生は稀である.全10症例とも女性で,6例にDMを合併していた.手術例7例の手術時平均年齢は66.3歳(57~74歳).術後経過期間は平均3年(1年~5年8ヵ月).骨折部位は全例胸腰椎移行部で,破裂骨折型が9例を占めていた,外傷歴を有する5例の麻痺発生までの期間は平均3.6ヵ月(1~6ヵ月).脊髄麻痺の程度はFrankelのCが9例,Dが1例であり,膀胱・直腸傷害は7例で認められた.術式は前方+後方手術群が3例,後方単独群が4例.臨床症状の改善は,保存群も含めて前方+後方手術群が最も優れていた.治療法として,麻痺の発生メカニズムが脊椎不安定性と後壁突出による圧迫要因によって生じている限り,前方除圧固定術+後方instrumentationが第1選択と考えられた.

traumatic atlanto-axial instabilityの治療経験

著者: 斉田通則 ,   藤谷正紀 ,   金田清志

ページ範囲:P.1223 - P.1228

 抄録:traumatic atianto-axial instabilityの手術例10例を対象に診断上の問題点と手術適応について検討した.本外傷は比較的軽度な外力でも発生し,他覚的所見に乏しい例が多く,中間位や後屈位で容易に自然整復されるため,受傷時に見逃されることが非常に多い.自験例でも10例中7例は初診医で見逃されていた.診断には頸椎側面機能撮影が必須であり,たとえ骨傷がなくともhyperflexion injuryで頸椎の前屈,回旋制限の強い例では本外傷を疑う必要がある.また胸内苦悶,動悸,めまいなどを訴え内科疾患と間違われることがあり注意を要する.治療は自然治癒が期待できず,二次的外傷による脊髄損傷の危険性が高いことから,最大前屈位側面像でADIが5mm以上を絶対的手術適応と考える.

検査法

陳旧性前十字靱帯損傷患者における運動能力の定量的評価

著者: 青木喜満 ,   安田和則 ,   大野和則 ,   真島任史 ,   平岡正毅 ,   大越康充

ページ範囲:P.1229 - P.1235

 抄録:前十字靱帯損傷患者の治療法の選択には,患者自身のスポーツ活動の程度とその後のスポーツ活動の程度が大きく影響してくる.したがって前十字靱帯不全患者における運動能力の定量的評価は,治療法の選択,治療の効果の評価に必要である.筆者らは,6項目の運動能力を考案し,前十字靱帯不全患者53例と正常例50例においてその結果を比較した.両脚の検査では,垂直跳びを除く,反復横跳び,両脚8の字走,階段昇降の3項目で有意な差を認めた.片脚の検査では,片脚8の字走で有意な差を認め,患側と健側の比較でも有意な差を認めたが,筋力低下との関連がみられた.ピボットターンは前十字靱帯不全群と正常群の比較では差がみられたが,患側と健側の比較では著明な差がみられなかった.反復横跳び,両脚8の字走,階段昇降の3項目は前十字靱帯不全患者の運動能力評価法として適当であると考える.

外傷性腕神経叢麻痺の術中電気診断―硬膜外脊髄誘発電位の有用性について

著者: 村瀬剛 ,   河井秀夫 ,   太田市郎 ,   正富隆 ,   島田幸造 ,   川端秀彦 ,   中西啓文 ,   小野啓郎 ,   森隆比古 ,   真下節

ページ範囲:P.1237 - P.1245

 抄録:外傷性腕神経叢麻痺手術例17例に対して,硬膜外脊髄誘発電位(ESCP)を用いた術中電気診断を行ったのでその結果を報告する.腕神経叢展開時に各脊髄神経や末梢神経を直接電気刺激し,術前透視下にC4/5高位に挿入した硬膜外電極からESCPを導出し,同時に導出したSEPと比較した.術中電気刺激した40脊髄神経のうちESCP,SEPとも導出できたのは21神経で,ESCPはSEPに比して5~10倍の高振幅で明瞭な波形を記録した.SEPが導出できず,ESCPが導出できた4神経についてはESCPの振幅は正常の脊髄神経電刺激に比べ著しく低下しており,神経の損傷を反映しているものと考えられた.一方,SEPが導出できて,ESCPが導出できなかった症例はなかった.ESCPは外傷性腕神経叢麻痺の術中診断として,節前損傷の有無の診断や末梢神経損傷の診断に極めて有用であった.

シンポジウム 膝十字靱帯再建における素材の選択

緒言

著者: 緒方公介

ページ範囲:P.1247 - P.1247

 第65回日本整形外科学会でのシンポジウム「膝十字靱帯再建における素材の選択」では,スウェーデンのEriksson教授とともに司会をさせていただき,現在日本で使用されている主な素材について検討しました.今回さらに誌上シンポジウムとしてまとめ直し,多くの先生方にその内容をご紹介することになりました.
 歴史的にはあらゆる素材が試みられていますが,現在まで使用に耐えてきたものは必ずしも多くありません.またどの素材が最も良いのかについても一致した意見は得られておらず,未だに摸索中の感が致します.従って,現状では各素材の長所と欠点を十分理解して各自が慎重に選択することが必要であろうと思われます.

骨付き膝蓋腱

著者: 緒方公介

ページ範囲:P.1249 - P.1252

 抄録:骨付き自家膝蓋腱は,第一に強度が他の自家組織に比して大きいこと,第二に両端に骨片を付着させているために術後早期に生物学的固定が完成するなどの利点を有する素材である.筆者は本素材を用いた前十字靱帯再建148例と後十字靱帯再建28例の成績を調査し,大部分の症例に良好な成績が得られていることを確認した.しかし膝の伸展機構の一部を犠牲にすることによる合併症も見られ,必ずしも最良の素材であるとは断言できなかった.骨付き膝蓋腱は現時点では,自家組織による十字靱帯再建法としては最も安定した成績が期待できる“gold standard”と考えられるが,一方,注意深い手術手技が要求され,また術後の膝蓋大腿関節障害や大腿四頭筋萎縮に対する対策も必要と思われた.

腸脛靱帯

著者: 南出正順 ,   守屋秀繁

ページ範囲:P.1253 - P.1257

 抄録:当教室において腸脛靱帯を用いて膝前十字靱帯再建術を施行し,術後3年以上経過した,男性107例女性74例,計181例181膝の術後調査を行った.JOAスコアでは術前平均66.4点が術後平均94.8点へと改善していた.新鮮例では術後97.6点,陳旧例では94.1点と差を認め,陳旧例で合併損傷を伴う場合の平均は92.4点であり,新鮮単独損傷の98.0点に比べ劣っていた.若年女子陳旧例に成績不良例が散見され,再建靱帯の弛緩によるものと思われた.
 人工靱帯がいまだ多くの問題を抱えている中,自家組織による再建術は信頼性が高く,当分の間は主流となるべき手術法である.今回の基礎的研究でも腸脛靱帯は幅4.5cm以上であれば正常ACLと同等あるいはそれ以上の強度を有しており,実際の手術では幅4~5cmで用いるため,substituteとしては十分に適していると思われるが,靱帯の成熟には約1年を要することより,その間のactivityには十分注意を払ったリハビリテーションプログラムを組むべきと思われる.

新鮮凍結同種腱

著者: 中田研 ,   史野根生 ,   井上雅裕 ,   前田朗 ,   小野啓郎

ページ範囲:P.1259 - P.1266

 抄録:前十字靱帯(以下ACL)再建術の現時点での成果と限界を探る目的にて,新鮮凍結同種腱を用いた鏡視下ACL再建術を行い,臨床上良好に経過している患者47例につき,術後18~36ヵ月の時点で,prospectiveに膝の前後方向の動揺性と下肢筋力を定量的に評価した.膝20゜屈曲位での測定器械を用いた前方引き出し試験を行い,200N前方引き出し力における脛骨の大腿骨に対する移動量を測定した.下肢筋力は,Cybex IIを用いて等速性収縮筋力を測定した.
 ACL再建術後の膝の前方動揺性は,反対側の健常な膝より平均1.0±2.0mm大きく,有意差を認めた.しかし,男性患者24例のみでは,健側との差は平均0.6±2.1mmで有意差を認めなかった.下肢筋力は,60゜/秒の角速度での膝伸展筋筋力のピークトルクは手術側は健側の83%と有意に低かった.60゜/秒の角速度での膝屈筋筋力と,180゜/秒の角速度での膝伸展筋筋力,膝屈筋筋力とも,手術側と健側で有意差を認めなかった.

LAD補強

著者: 石橋俊郎 ,   水田隆之 ,   山本晴康 ,   宗田大 ,   朝比奈信太郎 ,   林承弘 ,   星野明穂 ,   古屋光太郎

ページ範囲:P.1267 - P.1270

 抄録:1986年から89年の間にLADを補強材として用いた前十字靱帯再建術163の臨床成績を検討した.自家組織としてQTSを用いた群を後療法の早さで2群に分け,膝屈筋腱を用いた群と比較した.QTSを用いた後期手術例及び膝屈筋腱を用いた群は自覚症状,安定性,可動域の点でほぼ良好であったが,膝伸筋力の回復について,膝屈筋腱を用いた群が優れていた(QTS:73%,膝屈筋腱:87%).これは,自家組織の採取部位の影響と思われた.術後の再鏡視では,膝屈筋腱を用いた群の84%が良好な所見であった.合併症として,再断裂が4例(2.5%),補強材を用いた影響と思われる慢性水腫が7例(4.3%)にみられた.

Leeds-Keio人工靱帯

著者: 冨士川恭輔

ページ範囲:P.1271 - P.1276

 抄録:Leeds-Keio人工靱帯を用いて約800例の膝十字靱帯再建術を行った結果から,この靱帯の有用性,問題点とその対策について検討を加えた.scaffold型人工靱帯の問題点は断裂,組織誘導の遅延と不良,誘導された組織の靱帯様組織への成熟の可能性,wear particleによる滑膜炎などである.その対策は,組織誘導と成熟に対しては犠牲にならない程度の自家組織小片の併用が極めて有効で,これによりscaffold型人工靱帯は速やかに自家組織によって覆われるので,wear particleによる問題は起こらなかった.double ligamentによる十分な容積と強度の確保,骨への付着面積の拡大は更に術後成績を向上させた.生物学的及びmechanicalな方法による強固な固定法は,超早期rehabilitationの開始が可能で早期ADL,スポーツ活動への復帰を果たしている.特に,revision,ACL,PCL同時再建に対する有用性は極めて大きい.

Gore-Tex人工靱帯

著者: 福林徹 ,   下條仁士 ,   小出清一 ,   福岡重雄

ページ範囲:P.1277 - P.1281

 抄録:術後4年以上を経過したGore-Tex人工靱帯施行例123例中今回55例に対して直接検診を行った.疼痛,giving way,lockingや自己満足度の改善度は良かったが,徒手検査法による前方不安定性や,KT1000による前方移動度では異常所見を示す例が多く,術後2年の関節鏡検査でも半数以上に人工靱帯の部分断裂が確認された.合併症では再断裂が21例17%に見られ,水腫が26例21%に認められた.これらの合併症は手術テクニックのみでなく,人工靱帯の素材そのものに起因するところも大きい.今後前十字靱帯再建に際しての本靱帯の適応はきわめて限定されるべきものも思われる.

固有受容器保持の半腱様筋腱・薄筋腱

著者: 井原秀俊 ,   高柳清美 ,   三輪恵

ページ範囲:P.1283 - P.1287

 抄録:前十字靱帯の力学的機能のみならず,他機能である神経知覚学的機能を再建するため,筋紡錘・腱器官を温存し中枢側を連続させた半腱様筋腱・薄筋腱をその再建素材として用いた.1年以上経過が追えた96名97膝を対象とした.結果は,Lachmanテストまたは前方引き出しテストのいずれかが(+)31%,Jerkテスト(-)81%,完全ROM91%,受傷前レベルのスポーツ可能72%であった.本法の神経生理学的利点を,KIN・COM不意前方外力に対する膝屈筋の運動前応答時間と応答時間で検討した.その結果は統計的な有意差は認められないものの,非再建例と比較して本法での外側ハムストリングの運動前応答時間の短縮傾向がみられた.また1例間の比較ではあるが,人工靱帯再建例に比して,本法の反応速度が優れていた.今後,前十字靱帯再建においては神経学的機能をも考慮する必要があると思われた.

手術手技シリーズ 最新の進歩

変性疾患と外傷に対するCD instrumentation法―主としてpedicle screw fixation法

著者: 熊野潔

ページ範囲:P.1289 - P.1296

腰部変性疾患に対するpedicle screw fixation(PS fixation)
I.適応
 腰部変性疾患の手術療法が適応される症例の中で我々は下記の条件下でPS fixationを適応する.
 1)除圧によって術後腰椎の安定性や生理的な前攣が喪失すると予測される症例.下記の除圧術を行う場合である.①total facetectomy,②両側下関節突起切除,③両側の50%以上のmedial facetectomy,④2椎間以上の除圧術

整形外科を育てた人達 第109回

Carlos E. Ottolenghi(1904-1984)

著者: 天児民和

ページ範囲:P.1297 - P.1299

 日本とラテン・アメリカとの交流は余り盛んとは言えなかったが,神戸の柏木名誉教授が南方諸国と連絡をとり,南米を度々を訪問して日本との交友を開始した.その頃,Argentinの整形外科の有力者であるOttolenghiとも親しくして,彼は日本へも数回来訪した.その時私も親しく交際したが,南米では傑出した整形外科医の一人であった.

整形外科英語ア・ラ・カルト・5

BONE(ボーン)(その3)

著者: 木村專太郎

ページ範囲:P.1300 - P.1301

 前回のつづきで.今回も骨に関することを書く.

臨床経験

骨形成を認めた脊髄髄膜腫の1例

著者: 青木薫 ,   川嶋禎之 ,   高橋均 ,   本間隆夫

ページ範囲:P.1303 - P.1306

 抄録:極めて稀な骨組織を伴った髄膜腫例を経験した.症例は84歳女性で,転倒を契機に第9胸髄以下の対麻痺を発症.単純X線像で石灰化陰影は認められなかったが,単純CTで第10/11胸椎レベルの脊柱管内に高吸収域病変を認めた.腫瘍は硬膜内面に癒着してはいたが,脊髄とは癒着していなかったので全摘出できた.病理組織所見は,合胞状細胞配列と砂粒体が多く見られ,砂粒体は種々の石灰化を示していた.また,腫瘍内に不規則な形状の骨梁が形成され,硬膜下面では硬膜の線維組織と連続した骨梁がみられた.

キルナー変形の1手術例

著者: 小畠康宣 ,   矢島弘嗣 ,   小野浩史 ,   玉井進 ,   金森行男

ページ範囲:P.1307 - P.1310

 抄録:キルナー変形は,小指の末節骨が橈掌側に彎曲する比較的稀な変形である.今回患者の強い希望により形成術を行って,良好な結果を得た1症例を経験したので報告する.症例は13歳の男子で,主訴は両側小指の変形である.初診時,両側の小指末節が爪とともに橈掌側に彎曲していたが,腫脹,疼痛は認められなかった.X線像では,小指末節骨骨幹部の橈掌側への彎曲がみられ,典型的なキルナー変形の像を呈していた.手術は末節骨骨幹部掌側に1ヵ所open wedge osteotomyを行い,末節骨を小指の軸と一致するように整復して,キルシュナー鋼線1本により固定した.2ヵ月で骨癒合が得られ,爪の変形も矯正された.問題点として,術後早期に骨端線の閉鎖を認めた.

非開放性のmallet thumbの治療

著者: 山田高士 ,   木野義武 ,   服部順和 ,   近藤喜久雄 ,   岸精一 ,   鈴木潔 ,   小出敬之 ,   岩田佳久 ,   近藤精司 ,   中尾悦宏 ,   亀山泰 ,   中島敏光

ページ範囲:P.1311 - P.1314

 抄録:mallet fingerは日常よく遭遇する外傷であるが,母指の受傷例は稀で非開放性損傷はさらに少ない.今回我々は非開放性のmallet thumbを4例経験したので報告する.4例中3例が長母指伸筋腱付着部剥離骨折を伴う骨折例で,1例が長母指伸筋腱の皮下断裂例であった,mallet thumbの治療には保存的療法と観血的療法の報告がある.長母指伸筋腱は前腕より直接末節骨に付着し強い力がかかるため,骨折例では骨片の転位が大きく,保存的療法では変形治癒,痛みを残しやすい,同様に皮下断裂例においても断裂部でのgapが発生しやすく,固定期間も長期に及ぶために我々は固定期間の短縮,術後の良好な可動域獲得を目的とし,全例手術療法を行い,良好な成績を得た.

広背筋,大円筋移行術を併用した人工肩関節置換術の1症例

著者: 井上篤志 ,   青木光広 ,   長尾正人 ,   三名木泰彦 ,   堀田知伸 ,   荻野利彦 ,   山内一功

ページ範囲:P.1315 - P.1319

 抄録:我々は,腱板機能不全を伴う慢性関節リウマチ(RA)患者に対して,人工肩関節置換術(TSR)と広背筋,大円筋を用いた腱板の再建術を行った.腱板機能の再建によって人工関節の安定化,impingementの防止,外旋筋力の強化を期待した.患者は発症より19年を経過しているRAで,RA診断基準(1987年)の7項目をすべて満たしており,stage IV,class 2,Lansbury活動性指数62%である.右肩関節の術前可動域は,自動屈曲40゜,外転25゜,外旋20゜,内旋60゜である.用いた人工肩関節は,京セラ製のnonconstrained typeである.手術は,広背筋と大円筋を上腕骨より剥離し,これを上方へ引き上げて肩峰の下を通し後方より斜め前方に上腕骨骨頭を覆うように移行した.術後1週間でCPMを開始した.術後6ヵ月の肩関節機能は,自動屈曲85゜,外転50゜,外旋40,内旋L4レベルである.疼痛も消失している.

基本情報

臨床整形外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1286

印刷版ISSN 0557-0433

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