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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻11号

1992年11月発行

論述

脊椎骨粗鬆症による圧迫骨折に伴った脊髄麻痺症例の検討

著者: 武本俊彦1 河端正也1 三上凱久1 立花新太郎1 桃井康晴1 森俊仁1 海老原克彦1 小沢弘1 宮沢知修1 中道健一1

所属機関: 1虎の門病院整形外科

ページ範囲:P.1216 - P.1222

文献概要

 抄録:骨粗霧症による圧迫骨折に伴った遅発性脊髄麻痺の発生は稀である.全10症例とも女性で,6例にDMを合併していた.手術例7例の手術時平均年齢は66.3歳(57~74歳).術後経過期間は平均3年(1年~5年8ヵ月).骨折部位は全例胸腰椎移行部で,破裂骨折型が9例を占めていた,外傷歴を有する5例の麻痺発生までの期間は平均3.6ヵ月(1~6ヵ月).脊髄麻痺の程度はFrankelのCが9例,Dが1例であり,膀胱・直腸傷害は7例で認められた.術式は前方+後方手術群が3例,後方単独群が4例.臨床症状の改善は,保存群も含めて前方+後方手術群が最も優れていた.治療法として,麻痺の発生メカニズムが脊椎不安定性と後壁突出による圧迫要因によって生じている限り,前方除圧固定術+後方instrumentationが第1選択と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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