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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻11号

1992年11月発行

論述

traumatic atlanto-axial instabilityの治療経験

著者: 斉田通則1 藤谷正紀1 金田清志2

所属機関: 1北海道整形外科記念病院 2北海道大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.1223 - P.1228

文献概要

 抄録:traumatic atianto-axial instabilityの手術例10例を対象に診断上の問題点と手術適応について検討した.本外傷は比較的軽度な外力でも発生し,他覚的所見に乏しい例が多く,中間位や後屈位で容易に自然整復されるため,受傷時に見逃されることが非常に多い.自験例でも10例中7例は初診医で見逃されていた.診断には頸椎側面機能撮影が必須であり,たとえ骨傷がなくともhyperflexion injuryで頸椎の前屈,回旋制限の強い例では本外傷を疑う必要がある.また胸内苦悶,動悸,めまいなどを訴え内科疾患と間違われることがあり注意を要する.治療は自然治癒が期待できず,二次的外傷による脊髄損傷の危険性が高いことから,最大前屈位側面像でADIが5mm以上を絶対的手術適応と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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