icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻11号

1992年11月発行

シンポジウム 膝十字靱帯再建における素材の選択

骨付き膝蓋腱

著者: 緒方公介1

所属機関: 1福岡大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1249 - P.1252

文献概要

 抄録:骨付き自家膝蓋腱は,第一に強度が他の自家組織に比して大きいこと,第二に両端に骨片を付着させているために術後早期に生物学的固定が完成するなどの利点を有する素材である.筆者は本素材を用いた前十字靱帯再建148例と後十字靱帯再建28例の成績を調査し,大部分の症例に良好な成績が得られていることを確認した.しかし膝の伸展機構の一部を犠牲にすることによる合併症も見られ,必ずしも最良の素材であるとは断言できなかった.骨付き膝蓋腱は現時点では,自家組織による十字靱帯再建法としては最も安定した成績が期待できる“gold standard”と考えられるが,一方,注意深い手術手技が要求され,また術後の膝蓋大腿関節障害や大腿四頭筋萎縮に対する対策も必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら