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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻12号

1992年12月発行

論述

内側膝蓋型変形性膝関節症に対する高位脛骨骨切り術の10~15年成績―膝蓋大腿関節症の影響と脛骨粗面浮上術の効果

著者: 真島任史1 安田和則1 葛城良成1 金田清志1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1324 - P.1329

文献概要

 抄録:内側膝蓋型変形性膝関節症(OA)に対する高位脛骨骨切り術(HTO)後10年以上経過症例26人28膝を対象とし,HTOの長期成績に与える膝蓋大腿関節(PF)OAの重症度の影響と,付加手術として行った脛骨粗面浮上術の効果を調べた.対象症例は男性8人9膝,女性18人19膝,手術時年齢は平均60.7歳,経過観察期間は10~15年,平均12年であった.脛骨粗面浮上術は12膝に行われていた.
 脛骨粗面浮上術を行っていない群において,PF-OAの重症度と臨床成績の改善点数との間には有意の連関を認めた(P<0.05).PF-OAの重症度はHTOを受けた膝の長期成績を左右する重要な因子である.PF-OA stage II,IIIの症例のなかで,脛骨粗面浮上術を行った群と行わなかった群の間には有意の差は認めなかった.PFにStage II・IIIのOAを有するHTO適応症例において,脛骨粗面浮上術は付加手術としての効果を10年以上にわたって維持していなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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