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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻12号

1992年12月発行

文献概要

臨床経験

pubic osteolysisと思われる2症例

著者: 石井薫12 末松典明1 三上和雄1

所属機関: 1北見赤十字病院整形外科 2現連絡先:進藤病院

ページ範囲:P.1389 - P.1392

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 抄録:単純X線にて恥骨に骨溶解像を認め,pubic osteolysisが疑われた2例を経験したので報告する.2例とも高齢の女性で悪性腫瘍の既往があった.症例1は放射線治療の既往があったが症例2にはなかった.X線上の特徴は骨折線とその周囲の骨溶解像の出現であった.症例1は骨硬化像が強かったが,症例2には認められなかった.病理組織学的には壊死骨,破骨細胞,新生骨,線維性結合織に占められた骨髄腔が認められ,骨折の修復像と考えられた.症例1は新生骨,症例2は壊死骨,破骨細胞に富んでいた.
 診断について,症状の経過,理学所見も重要ではあるが,確定診断のためには開放生検が必要であると考えられた.しかし,症例1のように放射線治療の既往がある場合には,開放生検を行ってもpubicosteolysisと放射線性骨壊死との鑑別はつけ難い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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