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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻12号

1992年12月発行

文献概要

臨床経験

頸椎・胸椎・腰椎多発性椎聞板ヘルニアにより広範脊柱管狭窄症状を呈した1例

著者: 保坂泰介1 四方實彦1 田口保志1 田中千晶1 多田弘史1 相馬靖1 古川泰三1 石田勝正2

所属機関: 1京都市立病院整形外科 2国立京都病院整形外科

ページ範囲:P.1393 - P.1398

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 抄録:我々は頸椎・胸椎・腰椎すべてのレベルに多発性に生じた椎間板ヘルニアに対し,合計5椎間の手術を一期的に施行した1例を経験したので報告する.症例は45歳,男性,主訴は歩行困難.当科入院時,両上・下肢に腱反射亢進と異常反射が見られ,両大腿と右下腿の筋力低下,左下肢の発汗異常・温痛覚低下・シビレ感と両大腿前面の異常知覚を認めた.MRIにてC5/6・C6/7・T11/12・L11/2・L2/3レベルの椎間板の後方膨隆による脊髄・硬膜圧迫,ミエログラムにて同部の通過障害を認めた.手術はまず,胸腰椎部に対し前方侵入による除圧と骨移植による椎間固定,さらにL1-3に金田デバイスによる椎体前方固定を行った.次に,頸椎前方除圧と骨移植による固定を行った.頸椎・胸椎・腰椎に対する一期的手術と上部腰椎に対するinstrumentationにより,術後の早期離床・早期リハビリが可能となり,良好な成績を得ることができた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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