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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻2号

1992年02月発行

文献概要

論述

多発性脊髄神経鞘腫の検討

著者: 藤本吉範1 久保田政臣1 岩崎洋一1 西川公一郎1 水野芳隆1 中光清志1

所属機関: 1広島大学医学部整形外科

ページ範囲:P.117 - P.121

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 抄録:皮膚症状に乏しい多発性脊髄神経鞘腫の臨床上の位置づけは,現在でも曖昧である.そこで,筆者らは多発性脊髄神経鞘腫とvon Recklinghausen病の関係を明らかにする目的で,多発性脊髄神経鞘腫自験例を検討した.対象は,1970年から1990年の21年間に手術的治療を行った男性4例,女性4例の計8例で,初回手術時年齢4~65歳(平均33.3歳)である.このうち母娘例を含む3例が遺伝歴を有した.皮膚症状として,2例に皮内神経鞘腫を認めたが,全例において,café au lait斑はCroweの基準を満足しなかった.8例中7例と高率に,聴神経,四肢末梢神経,あるいは食道の神経鞘腫を合併した.多発性脊髄神経鞘腫の多くは,National lnstitute of Health(NIH)分類のneurofibromatosisタイプ2に属すと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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