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臨床経験
完全摘出しえた巨大なくも膜憩室の1例
著者: 関真人1 本間隆夫1 奥村博1 河路洋一1
所属機関: 1新潟大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.209 - P.212
文献購入ページに移動症例は,23歳男性で,左下肢脱力感を主訴とし,MRIでくも膜憩室を疑われ紹介された.脊髄腔造影によって確定診断でき,壁を壊すことなく憩室を完全に一塊として剥離摘出しえた.組織的には,憩室壁のcollagen fiberの増生が著明であった.術後1年のfollow upで,症状の再発はみられない.
本例のような巨大な憩室を,そっくりそのまま摘出しえた報告は稀である.また,最終診断には,近年診断能が高いと考えられているMRIよりも水溶性脊髄腔造影が有用であった.
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