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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻3号

1992年03月発行

文献概要

論述

三次元表面再構成法(3D-CT)による股関節臼蓋の被覆度の検討

著者: 萩野哲也12 矢野悟1 木村真二1 橋本規1 中川夏子1

所属機関: 1加西市立病院整形外科 2現:兵庫県リハセンター附属中央病院整形外科

ページ範囲:P.216 - P.222

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 抄録:三次元表面再構成法(3D-CT)を用いて股関節臼蓋前方外側部の被覆の状態を定量的に観察し,単純X線写真像と比較検討した.対象は,3D-CTで撮影した疾患群36股関節と正常群20股関節である.3D-CT画像の正面像をデジタイザーを用いて骨頭の面積,骨頭を覆う臼蓋の面積を計測し,前方被覆率を求めた.また各症例のSharp角およびCE角を求め,両者の間の相関の有無,被覆度判定の有効性などについて比較検討した.Sharp角およびCE角と前方被覆率とは良く相関したが,症例によっては3D-CTがより有効であった.Chiari骨盤骨切り術施行直後の前方被覆率は外側ほど改善せず,remodelingによって覆われていくことが示唆された.臼蓋の前方外側部という一定の球面をとらえるには,角度でとらえたパラメーターよりも面積でとらえた3D-CTの方が有効であり,今後股関節領域における重要な検査法の一つになることが予想される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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