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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻4号

1992年04月発行

文献概要

特集 主題・腰部脊柱管狭窄症/パネルI・脊椎転移性腫瘍の手術的治療/パネルII・脊椎脊髄MRI診断(第20回日本脊椎外科学会より) 主題 腰部脊柱管狭窄症

腰椎不安定性の術中測定

著者: 江原宗平1 田中正夫2 森本良春2 原田武雄1 細野昇1 小野啓郎1

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科 2大阪大学基礎工学部

ページ範囲:P.381 - P.388

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 抄録:脊椎motion Segmentの剛性測定器を隣接する棘突起間に装着,一定のスピードで開大するときの加重一変位曲線を測定記録した.これにより脊椎motion segmentの剛性の変化を測定し脊柱不安定性の指標とした.MRIでみた椎間板変性との関係では変性の進行した椎間板ほど剛性は低下していた.正常のMRIを示す椎間板の機能単位では平均14.7N/mm,中等度の変性では10.7N/mm,重度の変性では6.8N/mmであった.高齢になるほど,剛性は低下する傾向を示した.疾患別にみると変性辷り症では平均5.4N/mm,変形性脊椎症では8.5N/mm,椎間板ヘルニアでは11.8N/mmであった.これらの腰椎motlon segmentの剛性は棘間靱帯切除時の剛性値を100とすると部分椎弓切除・部分椎間関節切除で平均82%に,さらに椎間板切除で60%まで減少した.剛性は椎体間への腸骨骨移植(PLIF)で133%に,ルーキー固定によりさらに184%まで増加した.部分椎弓切除・部分椎間関節切除にルーキー固定を加えると平均143%に増加した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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