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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻4号

1992年04月発行

文献概要

特集 主題・腰部脊柱管狭窄症/パネルI・脊椎転移性腫瘍の手術的治療/パネルII・脊椎脊髄MRI診断(第20回日本脊椎外科学会より) パネルII 脊椎脊髄のMRI診断

頸椎症性脊髄症における脊柱因子と脊髄圧迫のMRI

著者: 国分正一1 小沢浩司1 桜井実1 石井祐信2 谷正太郎2 佐藤哲朗3

所属機関: 1東北大学医学部整形外科学教室 2国立療養所西多賀病院整形外科 3東北労災病院整形外科

ページ範囲:P.495 - P.502

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 抄録:頸椎症性脊髄症における脊柱因子と脊髄圧迫の状態を把握する目的で,MRIが従来のX線画像診断,殊に脊髄造影と椎間板造影に換わり得るか,といった視点から,手術例109例のMR像を検討した.MRIは脊柱因子のうちの椎間板ヘルニア,連続型OPLL,CYLの把握に優れ,それらでは脊髄造影,CTM,椎間板造影,CTDに換り得ると考えられた.脊髄圧迫をT2強調像のクモ膜下腔消失でみると,その範囲はmyelogramのblockより平均1.3椎間広かった.前後径の1/3以上とした脊髄陥凹でみると,myelogramのbiockとの差がT1強調像で0.2椎間,T2強調像で0.6椎間に縮まった.ただし,0~2椎間のblockではT2強調像でその差が大きく,3椎間以上のblockでは逆にT1強調像でblockの椎間数より狭く捉えられる傾向がみられた.狭い範囲の脊髄圧迫ではT1強調像に基づく除圧範囲の決定が妥当であり,T2強調像に基づくと除圧範囲が広くなり,後方除圧の適応が多くなると予想される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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