icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻4号

1992年04月発行

文献概要

特集 主題・腰部脊柱管狭窄症/パネルI・脊椎転移性腫瘍の手術的治療/パネルII・脊椎脊髄MRI診断(第20回日本脊椎外科学会より) 一般演題

Scapulohumeral Reflex―その臨床的意義と検査手技の実際

著者: 清水敬親1 島田晴彦1

所属機関: 1群馬大学整形外科学教室

ページ範囲:P.529 - P.536

文献購入ページに移動
 抄録:従来の下顎反射と上腕二頭筋反射の反射中枢のギャップ(C1~C4脊髄節)を埋め得る有効な伸張反射としてScapulohumeral Reflex(SHR)を独自に定義し,その検査手技,反射中枢の局在,臨床的意義,名称の由来について報告した.頸椎頸髄疾患225例,非脊椎疾患90例,脳卒中17例の臨床的検討から,我々の定義したSHRの主動作筋は僧帽筋・肩甲挙筋・三角筋であると思われ,これら筋群の支配髄節および画像上の脊髄圧迫部位との相関・除圧術例の除圧高位と術後SHRの変化よりみて,SHRの反射中枢はC1後弓とC3-C4椎間板に挟まれた高位に存在すると推察された.四肢伸張反射亢進を呈する上位頸椎疾患においてSHR亢進は極めて高率に検出される他覚所見であり,同部における延髄脊髄障害をスクリーニングする最も有用な所見と考えられる.SHRは現在のところ上位運動ニューロン障害を反映する最も高位髄節に反射中枢をもつ四肢伸張反射と言えよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら