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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻5号

1992年05月発行

文献概要

論述

膝蓋骨亜脱臼症候群における非手術例の長期予後

著者: 石田博英1 安田和則2 青木喜満3 金田清志1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室 2北海道大学医学部付属登別分院整形外科 3市立釧路総合病院整形外科

ページ範囲:P.548 - P.554

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 抄録:膝蓋骨亜脱臼症候群非手術例の長期予後について調査した.症例は37人で男性が6人,女性が31人,初診時年齢は13~39歳,平均20.8歳であり,経過観察期間は4年~11年9ヵ月,平均6年8ヵ月であった.臨床症状に関しては,75.7%の症例で疼痛が残存していたが,日常生活に支障を来たすような疼痛を有している患者は1人のみで,調査時に当科あるいは他医で加療中の患者は2人しか存在しなかった.さらに78.4%の症例では,調査時に疼痛の改善を自覚していた.疼痛改善例は不変例と比較して若い年齢層に見られた.X線学的評価では,膝蓋-大腿関節の適合性の変化に一定の傾向は見られなかった.疼痛の変化と膝蓋-大腿関節の適合性の変化の関連性を見ると,疼痛不変例において膝蓋-大腿関節の不適合性が増加する症例が多かった.一方,疼痛改善例においては膝蓋-大腿関節の適合性は,ほとんど変化しないかあるいは改善を示し,両群間には有意差が見られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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