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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻5号

1992年05月発行

文献概要

シンポジウム ペルテス病の長期予後

ペルテス病の成人期X線像と臨床像―18歳以上の検討

著者: 藤岡文夫1 寺山和雄1 内山茂晴1 赤津昇1

所属機関: 1信州大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.579 - P.585

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 抄録:ペルテス病の長期治療成績を調べるため,1957年以降当科で治療した130名のペルテス病患者のうち,18歳以上で直接検診し得た34症例と著者自身1症例の35症例39関節のX線像と臨床像を検討した,Stulberg分類はI,II型13例,III型19例,IV型4例,V型1例で,aspherical congruency(III,IV型)が64%であった.関節症変化は3例7.6%に認められた.変形性股関節症判定基準をみると,総合点は平均94.5点で,疼痛項は平均36.4点であった.疼痛が30点と判定されたものは11関節28%であり,10点は1関節であった.歩行能力,可動域,日常生活動作は良く保たれていたが,aspherical congruency群はspherical congruency群に比し総合点,疼痛点が低かった.遠隔成績再調査例をみると,20歳代,30歳代でも主に疼痛の出現による臨床像の悪化があり,また筆者の経験からも,aspherical congruency群の臨床像が必ずしも長期にわたり良好に保たれるとは限らない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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