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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻5号

1992年05月発行

文献概要

臨床経験

原発性上皮小体機能亢進症に両側大腿骨頸部骨折を合併した1例

著者: 矢野順治1 長谷川幸治1 木俣一郎1 荒尾和彦2 船橋啓臣3 坂賢二1

所属機関: 1中津川市民病院整形外科 2名古屋大学医学部整形外科 3名古屋大学医学部第二外科

ページ範囲:P.621 - P.624

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 抄録:症例は55歳,女性.腰痛,両股関節痛を主訴に来院した.股関節可動域は,外転のみ右5°,左10°と制限されていた.両股関節X線像では,両大腿骨頸部内反変形および骨折が見られた.両手X線像では,骨膜下吸収像がみられ,骨皮質は菲薄化していた.血液生化学所見では,血清Ca値の上昇とP値の低下,血清PTHの高値を示した.頸部CT像で甲状腺左葉後方に結節性病変があり,原発性上皮小体機能亢進症と診断,左上上皮小体摘出術,および両大腿骨頸部骨折に対し早期離床を目的としてcannulated hip screwによる骨接合術を行った.術後,血清Ca値,P値,血清PTHは正常範囲となった.術後7ヵ月,腰痛,股関節痛は軽快し,X線像では,骨癒合がみられ,骨梁の増加があった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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