icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻6号

1992年06月発行

文献概要

視座

医療におけることばの重み

著者: 高木克公1

所属機関: 1熊本大学医学部整形外科

ページ範囲:P.659 - P.659

文献購入ページに移動
 整形外科医であると称するにはまだ大変未熟な頃であった,難治性慢性骨髄炎のある患者が,多くの病院を転々とした後に,こともあろうに私に手術をさせてくれた,後に彼が私に話したところによると,外来診察時という短い時間ではあったが,私との間には会話があって,手術方法についての具体的な説明があったので私にまかせることにしたのだということであった.多くの病院が,直ちに入院して直ちに手術を受けなさい,というだけであったというのである.
 よき臨床医の第一の条件は,何はともあれ,「病人とのコミュニケーション」を大切にすることであろう.患者との最初の出合いは病歴聴取から始まる.ところで,ジョンズ・ホプキンズ大学タマルティ教授(よき臨床医をめざして)の言をとるまでもなく,『病歴聴取は“会話”であって,聴いたことを写しとる口述筆記のことではない!(History taking is a conversation-not a dictation!)』

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら