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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科27巻6号

1992年06月発行

文献概要

論述

鏡視下半月縫合術後の中短期成績―その適応と限界

著者: 今井俊一1 上野芳郎1 西川粛1 河内賢1 安田知重1 加藤光朗2 青木正幸3

所属機関: 1南生協病院整形外科 2静岡医療福祉センター児童部 3長野赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.660 - P.666

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 抄録:鏡視下半月縫合術の適応と限界を探る目的にて,1986年1月より1991年2月までに当院で施行した半月縫合57膝の縫合群と,同時期にやむなく鏡視下半月部分切除術等を施行した69膝の非縫合群とを比較検討した.いずれも術後6ヵ月以上のfollow-upを有し直接検診した症例である.縫合の対象となったのは主に縦断裂であり,縫合術後の中短期成績は,非縫合群に比し有意差はなく,安定した成績が得られていた.非縫合群の内訳は,放置19膝,技術的にできなかった9膝,整復不能6膝,強い変性変化23膝,水平断裂等12膝であった.縫合術後の癒合状態につき関節造影ないし鏡視にて検索し得た症例の内訳は,完全癒合33膝,不完全癒合4膝,癒合不成功1膝,再断裂2膝であった.以上より,原則として整復し得る損傷半月は縫合の適応となり得ると判断され,一方,整復不能例,強い変性変化例,及び水平断裂例等は,現在のところ縫合の限界であり,縫合の適応となり得てない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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